カウンセラーから

理念・志向

 理念・志向


     2003年,大阪あべのカウンセリングルームを開設。主として認知行動療法(CBT) に基づくカウンセリングとグリーフケア・スピリチュアルケアを専門とし,これまで4千人以上のご相談をお受けし,3万時間をこえる面談を実施してきました。


    CBTはエビデンス・ベースドの臨床実践の考え方に立ち,うつ病や不安障害などの治療で,その有効性が科学的手法によって実証されています。『米国精神医学会治療ガイドライン』では,軽度から中程度のうつ病の第一選択治療のひとつとされ,現在では精神科治療のグローバルスタンダードになっています。

 

    カウンセリングにおいては,自分の認知体系(考え方・視覚的イメージ)を知り, 反証や多面的解釈によって自ら修正していく(バランスの良い考え方をする/思考を柔軟にする)ことで心の問題や症状を軽くし,最終的には,自分自身が認知療法を用いてセルフコントロールできるようになること を目指します。

   近年,欧米の研究では,宗教的概念が統合された治療や心理療法が,より良い回復と再発率の低減をもたらすことが明らかになっています。そのため,医療や福祉分野において,患者やクライエントの信仰にもとづく援助を受けることを妨げないことが法的に保障され,そのための環境を整えることが病院や施設に義務づけられています。一方,日本においては,わずか1%にみたないクリスチャン人口の少なさから,そもそも臨床心理学を専門とする援助者(牧師や神父)が少なく,キリスト教に基づく専門的な心理的援助(カウンセリング)を受けることは難しい状況です。

   大阪キリスト教カウンセリングセンターのカウンセラーは,日本基督教団の教師であり,公認心理師・精神保健福祉士です。科学的な心理療法であるCBTと,キリスト教に基づく考え方の統合されたカウンセリングによって,自己のアイデンティティが再構築されていく過程で,より良い効果がもたらされるように援助していきます。
 

    当センターでは,今日の私たちの生きる意味と目指すべき方向を探究し,スピリチュアルペイン(自己の存在「意味」の喪失から生じる痛み)を抱える人々への全人的援助を志向しています。 同時に,人類の営みの歴史,叡智であるキリスト教,哲学(宗教哲学)を研究。キリスト教(宗教)/哲学と,臨床心理学の科学的成果との統合的アプローチをめざします。  


   クリスチャンの方で,キリスト教に基づくカウンセリングをご希望の方,クリスチャンでない方でキリスト教や聖書,宗教・哲学,心理学に関心のある方も,お気軽にご相談ください。 

 

    また,対人援助職者に対する自己理解・自己覚知のためのグリーフケア研修プログラムの構築に,ライフワークとして取り組んでいます。 なかでも,牧師のバーンアウトに対する実効的な対策がとられていない現状に鑑み,カウンセリング・SV・教育分析・認知行動療法(CBT)など様々なアプローチによって,現実世界に生きる牧師のストレスコーピングをサポートしています。援助者自らが支えられることの大切さを学び,仕事だけではなく,日常に生きる体験としていただけることを期待します。